未知の世界4


救急を出ると、回診の時間が迫っていた。





術衣のまま石川先生の受け持ち患者の元へ。





早川先生の担当患者から石川先生の担当患者に変わったということもあるけど、他の科での研修中に、大抵の子供達が退院している。






私が深く関わっていた患者の中では、森良子しか残っていなかった。





もちろん長く難病を患う子供達もいたけど、森良子の病室にいた早川先生の担当患者に関わることが多かったので、あまり他の患者に接することがなかった。






そして、石川先生の担当患者は、多くはないけどかなり石川先生に懐いている。
     




優しいというわけではないけど、石川先生には子供を引き付ける何かがあるみたい。






厳しい時もかなりあるけど。





その何かはよく分からない。






「まだカルテ、残ってるか?」







隣で作業する私に、声をかけてくれる石川先生。







「はい、あと1人です。先生、先に上がってください。」
        






「そうか、じゃあ先に帰るぞ。終わったらすぐに上がれよ。」  
 






そういい医局を後にした。








「ふぅ~。」







大きく息を吐く。

 




久しぶりの小児科。






医局には誰も残っていなかった。
  
  





当直の先生は、ナースステーションにでもいるのか、静かな医局。


   



時刻は21時。

      




久しぶりにこの時間に小児科の医局にいる。






今日は誰も残ってないから、吸入は家でやればいい。






それよりも小児科に保管されている論文や他の患者のカルテが気になる。

      





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ハッ!







気づいて時計を見ると、あれから二時間も経っていた。







ヤバい!忘れてた!






幸治さんにメールしてなかった・・・・・・。







慌てて電話をしてみたけど、出ない。







きっと寝てるのかな。







すでに遅くなってしまったけど、病院を急いで出た。