「今日からまた小児科でお世話になります!よろしくお願いします。」






そうたけると医局での挨拶をして、今日一日が始まった。






早川先生に就くのかと思っていたら、早川先生は全国的にも有名な学会での論文発表の参加が決まったため、私の指導員は外れた。





私についたのは、少し時期的にはイレギュラーだけど、少し前にうちの病院にやってきた新しい先生となった。






石川先生といい、歳は幸治さんより若い。






色黒で体格がガッチリしていて、見た目仕事もバリバリにこなしているという感じだった。






どんな先生か不安しかないけど、以前の研修のように、早めに帰宅させられていた時に比べて、気持ちは明るいものだった。





しかしその心に、すぐに暗雲をもたらすことになった。






「今日からよろしくお願いします。」






そう石川先生に挨拶したが、「あぁ」と言われるなり、特に何か話すことなく終わった。






医局全体が、突然やってきた石川先生にはまだ関わろうとしないというか・・・・・・、関わってもこんな態度なのか・・・・・・、今までの楽しい医局の雰囲気が少し変わっていた。