「最近、喘息出てない?」
湿布を貼り終えた進藤先生は、手際よく聴診器を手にしてまだパジャマを着ていない私の胸を聴診する。
「・・・・・・今朝、幸治さんが出勤してから少しだけ。」
「少しだけ?」
「10分くらい・・・・・・。」
「そうだね、雑音が聞こえるね。」
そういい、聴診器を手放し私に向き合う進藤先生。
なんだかこういう雰囲気、苦手。
抜け出したい・・・・・・。
「吸入、ちゃんとしてる?」
いえ、全く・・・・・・。
「使用履歴が全くないから、きっと忙しいんだとは思うけど、自分の体のことだから、必ずしなくちゃ。」
「・・・・・・はい。」
「幸治くんからも言われて、僕からも言われたら、かなちゃんが可哀相だから、あんまり言わないけど。
体を大切にね。」
「はい、ありがとうございます。
幸治さんにも散々言われました。」
「昔に比べたら減った方じゃない?」
「う~ん、それにしても過保護なくらい言われてます。
私がいけないんだけど。」
「幸治くん、いろいろとかなちゃんの行動や生活に言いたいことがあるようだけど、家にいるときは医者になったらかなちゃんが辛いと思うからって、あんまり言わないようにしてるみたいだよ。」
「もう既に辛いです・・・・・・。」
でも、そんな風に気を使ってくれてるんだなんて、知らなかった。



