未知の世界4


早川先生が病室に入って、カーテンの閉まった未来ちゃんのベッドに向う。





他の子は、何となく事情がわかっているので、静かにしている。





「未来ちゃん、開けるよ。」






そういい、返事を待たずにカーテンを開ける。





未来ちゃんは天井を見つめたまま。





「診察するよ。」





そういうと、未来ちゃんは胸までかけていた布団を外し、パジャマのボタンを外す。






「吸って・・・・・・、吐いて・・・・・・。」 






ゆっくり聴診をする。





タバコを吸っていたということを聞き、念入りに。






背中からも聴診した後は、喉を確認した。






「大丈夫そうだね。






佐藤先生から聞いたよ。」






天井を見つめていた未来ちゃんが、早川先生の方に視線を移す。






「君の気持ちも知らないで傷付くことを言って、すまなかったね。」





そういうと未来ちゃんは、早川先生の顔を見た。





まさか謝られると思っていなかったようだ。





「あ、あの・・・・・・、







その・・・・・・。」






なかなか言い出せずにいる。






「ごめんな・・・・・・さい。」






最後は涙を目に浮かべながら。






「ご、ごめんなさい・・・・・・。」







たまらず涙がこぼれ落ちる。






早川先生は、優しく未来ちゃんの頭を撫でた。







「大丈夫だよ。体は何もなかったし、心は少しは晴れたんじゃない?」






泣きながら未来ちゃんは頷き、返事をする。






「皆、最初は不安なことばかりだよ。





少しでも分からないことがあれば、誰にでも遠慮なく聞きなさい。」






早川先生の優しい言葉がさらに未来ちゃんの涙を溢れ出させた。