「・・・・・・なっ!
か・・・・・・、、、、、・・・・・・な!」
ハッ!!!
目を開けるとそこには幸治さんがいた。
「こんなところで寝たら、風邪引くぞ。」
時計に目をやると22時。
1時間も寝てた・・・・・・。
「遅くなっちゃって悪かったな。」
ネクタイを外しながら幸治さんが言う。
「あれから何かありましたか?」
「あぁ、受け持ちの子が逃走して・・・・・・。」
それをずっと探してたっ!?
「かなも知ってるだろ?森良子って言うんだけど、かなが大学の時に入院中、脱走してた女子高生の。」
あ、あの子、森良子って言うんだ。
まだ会ってないけど。確か・・・・・・、
「心臓のオペは無事に終わってましたよね?」
「あぁ、でもなかなか退院できないんだ。」
「どうしたんですか?」
「まともに治療に向き合わないから、体力も落ちてて、退院後の生活も心配なことばかりだから。
それに親がな。」
え?
「手がかかるから、病院で看てくれって。」
「そんな・・・・・・。」
ってことは彼女の帰る場所はないってこと?
親がいなくて嫌な思いをしてきた私には、親がいても幸せになれない子供もいるなんて、なんて不甲斐ない世の中なんだろうと思った。
「結局、皆が探し回るのを見ながら、逃げ回ってただけだから、外に行かれずに済んだけどな。」
確かに、外に行ってたら、どこにいるのか検討もつかない。
ん?
それって・・・・・・。
と幸治さんを見ればニヤニヤ。
「もうっ!」
「ハハハ。」



