未知の世界4


「えー、ここが小児科の医局です。」






何度も見てきた小児科の医局。





いつもと違う雰囲気が流れる。





見慣れてるはずなのに、まるで初めて来た場所のように思える。





私たちが医局に入り整列すると、医局にいた医師が立ち上がった。





前は男の人で、あまり見えなくて、幸治さんを探せなかった。





「今日からやごな病院に就任しました。
よろしくお願いします!」





「『よろしくお願いします!』」





何度目になるのか、各医局、ナースステーションでこの挨拶を繰り返す。





きっとどんな人も同じように挨拶してきたんだろう。





私は幸治さんを見つけられないまま、医局を出ようとした。





と、その時っ!!!





腕が引っ張られ、振り向くと






「かな?」





幸治さんだっ。






今朝会っているのに、もうずっと長いこと会ってなかったかのように、今日は長がった。





「大丈夫か?顔色悪いぞ。」






ゾロゾロと医局から集団が廊下に出始める横で、幸治さんに声をかけられた。




何事だろう?と振り返る人もいた。





「はい。緊張のあまりお昼もあまり食べれなくて。」






「そっか、もう少しで終わると思うけど、辛かったら言えよ。」





「はい、でも、幸治さんに会えて少し気持ちが楽になりました。」





お互い小さい声で話す。





もうそろそろ集団が医局からで終わってしまう頃、幸治さんに行くように言われた。





私は緊張が緩み、軽くなった心で集団に入り込んだ。