北海道の春はとても遅い。

4月になってもまだ雪が残っている。

本格的に春を感じる季節になるのは5月位。

そんな春を迎えているというのを感じられずに彼と出会う。

彼との出会いは突然でした。

それは高校の入学式。

その日は金曜日。

LINEの新1年生グループで、私が5組のグループをつくる時でした。


彼の名前は神疾風。

私が5組の人たちを追加したその中に疾風がいました。

入学式とは言え顔は覚えておらず、お互いの顔を知らぬままトークをしていました。

「明日、話しかけてちょ。」

そう頼み、月曜日に至るのでした。