戦女神物語

「見渡す限りランサードの残骸か…ここは旧型機のスクラップ工場か?」

シューマはミハイルに言った。

「ス、スクラップ工場…地球人はリサイクルを知らないのか?」

ミハイルが言い返す。

「お?笑った?」

「いえ…」

ミハイルは軽く微笑んだが直ぐに表情を戻した。

「接敵だ、ここからはマジでやるぞ…」

「わかった…」

二人は縦一列に陣形を組むナイトメアを補足した。

先ずはシューマがファルケンからビームの弾幕をばら巻く。
敵は回避運動に入る。

勿論当たっても撃破等は出来ない。
しかし、最大出力のビームを見せた後ならこけおどしには最適だ。

「ミハイル!突っ込め!」

シューマの合図と共にミハイルはキリングのナイトメアに斬りかかる。

「この太刀筋は!?」

斬撃を受け止めたキリングは驚く。

「………。」

ミハイルは無言でキリングに何度も斬りかかる。

「キリングさん!」

アウドが救援に向かおうとするがシューマに遮られた。

「悪いな…ここはダメだ…通さんよ!」

シューマはファルケンを撃ちながら俊敏な機動でアウドに接近した。