次の日。あたしは起きると、飛びつくようにパソコンを見た。
まあ、案の定、メールが届いてるわけでもなくて。
トボトボと学校へ向かう。すると。
「おい、あれ、見ろよ・・・」
なにやらざわざわとしている。
「いやぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
女子の叫び声。ほんとに、なにが起きてるの?
「いやぁぁぁ!朝菜ぁぁぁ!」
朝菜?人混みをかき分けて進む。息を飲んだ。田口朝菜が、死んでいた。
多分、校舎から落ちたのだろう。仰向けになっていて、足の方向はバラバラ。首はありえない方向にねじれていた。
・・・やった。
ほんとに、死んでくれた。
いや。
殺してくれたんだ。

その日は自習だった。でも、真面目に自習してるやつなんて、いるわけなかった。女子がなにやら話している。すると、朝菜の取り巻きと、その取り巻きがやってきた。
「ねえ、瑠璃さん」
「・・・なに?」
「朝菜を殺したのって、もしかして、瑠璃さんじゃない?てかそうだよねー」
「・・・は?あたしはついさっき登校して・・・」
「だってぇ、あんた朝菜にいじめられてたんだから、朝菜のこと恨んでても、おかしくないでしょう?」
とんでもない言いがかりだ。楽しくなってきた馬鹿な男子達が、“人殺しコール”を始めた。
「うわぁ、瑠璃って、朝菜ちゃん殺したの?最低。せーのっ」
「「「「ひーとごろしっ。ひーとごろしっ。ひーとごろしっ。」」」」
もうやだ。思わず耳を塞ぐ。いくら朝菜が死んでも、あたしが被害を受けちゃ、意味がない。