嫌人除去法

学校に行くたびに辛かった。突然転校してきた朝菜はすぐにみんなに溶け込んだ。そして、クラスを支配していった。
裏庭に呼び出された次の日。学校へ行き、上靴をとる・・・と。
「なに・・・これ」
上靴には、画びょうが大量に入っていた。ラクガキは流石にされてなかった。先生にイジメがすぐバレるからだろう。バラバラと画びょうを下に落とす。そして、改めて履こうとする・・・と。
「いたっ!」
上靴の上の方に、針が埋め込んであった。足の甲に針がブスリと刺さった。あたしはじんじんと痛む足を引きずりながら、教室へ向かった。教室への階段を上がる。

ぐいっ。

重力に逆らい、真っ逆さまに落ちる。服の裾を、誰かに思い切り引っ張られた。

ドドドドドッシャァーン!

い・・・たい。痛すぎる。立ち上がることが、出来ない・・・。唯一うごく顔を動かし、手を見る。ヌルり。手が血でドロドロだ。
「っ・・・!」
痛い痛い。動けない・・・。しばらく階段の下で仰向けになっていると、いきなりお腹に強い衝撃が走った。お腹を踏まれている?
「ゔぐぅっ・・・!!!!」
腹をえぐられるような痛み。小さく目を上げると。
「ぁはっ!おっはよぅございまぁす!仁奈さぁんっ!」
くっ・・・!朝菜!