それから、時は経ちー・・・。
あたしは大学生になった。
あの時は、お金はジャンジャン使い、あたしは不良と化していた。けど、なんとか友達を生贄にして、名も無い大学には入ることが出来た。そこで今あたしは、コンピュータ開発に挑んでいる(というか、ほとんどサボっているが)。
なんとなく生きていた。最近は人を殺していない。

殺したい。

そんな感情が、いつも渦巻く。けど、大学ではうまくやりたい。
『母親を亡くした可哀想な悲劇の女の子』
でいたい。そちらの方が、楽だから。不良でもしょうがないと思ってもらえるから。

帰り道。大学を終え、アパートへ向かう。お母さんを殺した後、あたしは家を手放すことになった。そして、国からの補助金でこのアパートへ来た。貯金はすぐに底をついたから、今はバイトをするしかない。苦しい生活だけど、意外と楽しい。あの時から水泳はやめてしまった。腕に入った小さなタトゥーが、その証拠だろう。

なぜやめたかというと、あの時から急激にタイムが落ちたからだ。
惨めな自分が気に入らなくなったからだ。あたしは、自分ではなくて、水泳を殺したんだ。
当時のことを思い出し、なんとも言いようのない罪悪感に駆られた。あたしはそれを振り払って、アパートのドアを開ける。
最近の趣味はツイッターで鬱憤を晴らすことだ。