頑張らなくて良いんだよ

そうして、チャイムがなった。

箕島君が居たから、中に招いた。



 リビング



「学は、どうだ」


「今、寝たところ。
水分はとらせてある」


「そっか」


「あの、学の両親って何処に居るの?
いつも、居ないけど……」



箕島君の顔が陰った気がした。


聞いちゃいけなかったかな?



「父親と二人暮らしで、その父親もほぼ家に帰ってこない。

母親は……、アイツは、小さい頃、体がそんな強くなくて、よく風邪ひいてて、その影響で学校も休みがちで、成績も悪くは無いけど、良いともいえなくて、

こんな子は私の子じゃないって言って、
家を出てったらしい。

それから、何でも頑張らないと嫌われると思ってるのか、何でも、引き受けて、頑張りすぎるようになった」



そうだったんだ。



「しかも、母親が出てった時が学が熱出してる時だったからか

すげぇ、弱気になるんだ
いつも、うるさいくらいなのに」



だから、さっき、あんなこと



「アイツは、いつも頑張りすぎる」



私、三年も彼女やってるのに、
全然知らなかった。


彼女失格だ。



「まぁ、アイツは言いたがらない。

大切なものほど、壊したくないって、
思うタイプだからさ。

それほど、原口のこと、大切に守ろうと
してるんだよ」