好きだと言う前に


「で、ですが……。」


「もう過ぎたことだ、とやかく言うな。」


全く心配性だな、クリスは。


あのお父様が私に怒るなんて、相当なことがないと絶対ないぞ。


金を使ったくらいでは怒らない。


「はい……。」


「ん、あぁ、君、そろそろ家に着くからな。」


「…はい。」


家を出てすぐの場所に奴隷商人がいたなんて…考えもしなかったな。



「ここだ、さあ、行こうか。」


ドアを開け、彼を中へと誘導する。


すると丁度エレベーターが降りてきた。


出てきたのは、お父様。



「お父様、只今戻りました。」


「みかんちゃんおかえり!!早かったね!!」


ぱあっと顔を明るくさせるお父様、相変わらずだ。


「あれ?彼は誰だい?」


「誕生日プレゼント、お父様くださるって言ってましたよね、なのですぐそこの商人から奴隷を買いました。」


そう説明すると、お父さんはきょとんとした。


「みかんちゃんはこの子が気に入ったのかい?」


「ええ、そうです。」


お父様、どうしたんだろう…。


質問の意図が読めない…。



「そっかそっか!!わかったよ!クリア!みかんちゃんについていってくれてありがとう!」