ミーンミーンミーン

暑い夏が近づいてきた。

帰りのHRで担任がプリントを配りながら言った。

「期末テストで赤点とったやつはみっちり補修するからなー。覚悟しとけ」

えー!そんなー!やだー

教室のあちこちから声が聞こえた

「嫌ならしっかり勉強しろよ?」

先生が鼻で笑いながら言ってきた。
どーしよー。あたし数学苦手…

「せなぁぁぁ数学わかんないよぉぉぉ」

聖那に泣きつくと

「うるさい!暑いからそんな叫ばないの!」

「せなはいいよね!頭いいもん」
そういいながらふてくされてると

「はいはい。拗ねないの。蒼衣くん数学得意みたいだし教えてもらえば??」

「あおいくーーーんちょっときて!!」

せなが蒼衣くんを呼んだ。

「おー。なに?」

ねむそうな顔で蒼衣くんが近づいてきた。

「あいり数学苦手らしーから教えてあげてよ。あたし部活とかで忙しいし。」

あいり~あんた何言ってんのよ…蒼衣くんに迷惑じゃん……とか思いながらもどこか期待していた。

「んー、別に暇だしいいよ」

「えぇ!いいの??」

おうっと一言いって蒼衣くんは自分の席に戻っていった。

「せなぁ!ありがとぉ!アイス奢るから食べに行こ」

そう言ってせなとアイスを食べながら帰った。