「ーーーーお前、死んだのか?」
欲を吐き出されてからどれくらい経ったのかわからない。
雨の音を聞きながら動けずにどのくらいの間こうしてたんだろう。
起き上がるのも瞼をこじ開けるのも億劫で、そこら中痛くてまるで体が石のようで動けずにいた。
このまま死んでしまえればと思っていた。
目を瞑ってその時をジッとそれを待っていると、どこからか聞き覚えのない肉声が聞こえた気がした。
けど、そんなはずはない。
この部屋は2人ぼっちの私と葉月しか知らない、たった2人の場所だから。
その葉月もどこへ行ったのかわからないけど、その幻聴が葉月でないことは確かだ。
「こんな状況でそれは不謹慎ですよ」
聞いたことある声もする…。
これは…、
「にしてもこれは、冒涜に近い行為だ」
環の声だ。
おかしい。環の声がするなんてさっき頭を打った時どこかイかれてしまったのかもしれない。
これは現実じゃない。おかしな妄想だ。
おかしな妄想に魅せられて重い瞼を開けると、ぼやけた視界の先に知らない男がこっちを覗き込んでいた。
「……」

