悲願に近い私にマキさんは溜息を零した。
呆れたような、妥協に近いものだったと思う。
マキさんは言った。
『自分が何をするか、ちゃんと戒めなさい』と。
『どうにかなるような気でいるなら教える事は出来ない』と。
マキさんが言う『痛い目』に遭ったダレかを、
『カイリ、アンタみたいな綺麗な子は、目に留まりやすいの。たとえアンタがルールをちゃんと守っていても、あっち側の人がアンタを放さないかもしれない』
マキさんは知ってるのかもしれない。
『誰かが助けてくれるなんて甘い考えは、捨てなさい』
ーーーーーーそれが分かったなら、お店に内緒で手を回すわ。
