大好きなキミ

 
あたしは円が嫌い。
小学校の時からずっと。
 
 
ぁあ言うテンションの子って、どーも好きになれない。
 
 
 
「真帆、近くがいいね♪」
 
そう言ってきたのは大親友の古橋 要[フルハシカナメ]。
性格は―…、
あたしと真逆、カナ。
おっとりしてて、可愛い子なんだ、要は。
 
 
「そだね。今遠いもんね」
 
10番違いの要が終わった、ってコトはそろそろ移動。
 
要と場所確認へ行く。
あたし等は近くの席になれたみたい。
 
 
「よかったー、真帆近いよ♪」
 
「そだね」
 
 
ハィハィ、と、要の頭をポンポン、と撫でた。


「うわー、真帆達から離れた!」 
 
叫んでいるのは、同じく大親友の瑞原 葵[ミズハラアオイ]。
泣き付いてくるから、
要にやったようにポンポン、と頭を撫でる。
葵が離れると、
 
またね、
 
と一言交わし、席の移動にかかった。