「キライ。」


「………え…?」


「お兄ちゃんなんか、………キライ。」


「…………」





あたしは、お兄ちゃんとは反対の方を向いて、静かに涙を流しながら眠りについた。




「……ごめんな。」




意識がなくなりそうな時聞こえたのは、いつかお兄ちゃんが添い寝してくれた時みたいな、悲しそうなお兄ちゃんの声だった。