小学5年生。春休み。
あたしとお兄ちゃんがいた。
「ううー。」
「どうした?茅音。」
このときのあたしは
朝起きたらすごく頭が痛くて
40℃は越えてたんだっけ。
「頭が痛いの…。」
「どれー?」
おでこ同士をくっつけて熱を確認するお兄ちゃん。
こんなに、仲良かったの?
あたしたち。
「熱いなー。お母さん達呼んでくる。」
パタパタとリビングに向かったお兄ちゃん。
だけどお母さんもお父さんもいなかった。
そりゃそうだよ。
だって、春休みはあたしたちだけなんだから。
お母さんとお父さんは仕事に行っているわけで…。
………?
そのあとお兄ちゃん、
どうしたんだ?
「2人とも、仕事かー。どうしよう…?」
うーん、うーん、
とうなりながら考える。
「そうだ!」
あ……、そっか。
お兄ちゃんが何から何までして
看病してくれたね。