「あっれー?茅音ちゃんじゃーん!」 話し掛けてきたのは、お兄ちゃんの親友の、 片岡駿(カタオカシュン)先輩。 お兄ちゃんの性格とは正反対で、 少しおチャラけてる。 でもとっても友達思いのいい人だと思う。 お兄ちゃんと同じくモテるけどね。 だけど、今日ほどこの人を憎いと思ったことはないです。 「先輩、離れて下さい。ウザイです。」 先輩はあたしの肩にのせていた腕をさっとどかした。 「な、なんか茅音ちゃんが怖いよ、和音!」 先輩、お願いですから… やめて下さい。