「えっ?あの子の名前?知らないよ。」

郁実はいつもたくさんの人で囲まれている


のに、いろんな人に、誰にでも話せるの


に、なぜか窓際の少女には話しかけること


はできない。


郁実は校舎を駆け回っていた、

カツカツッ


カツカツッ…


たくさんの友達に聞きまわった。彼女の名


前をどうしても知りたかったのだ。


「わりぃ。わからないわ。」