「おっと。もう時間だ。明日も来てやるか

ら。とっとと帰ってくるんだぞ。」

郁実は「なんでこんなガキに言われてん

だ!」と少々怒り気味だがそんな暇もなく



いつの間にか。目覚めたら寝室のベットの

上にいた。


郁実は訝しげに起き上がった、が

顔を洗うときにはキレイサッパリ忘れてい

た。元々あまり小さいことは気にしない

性格だった。




「全くぅ・・・忘れっぽいのは誰に

似たんだぁ~?」

「いやあなたでしょ」

───山葵と女性は郁実の後ろ姿を見て

なにやらコソコソ話していた。

その二人の影はなかった。