この、静寂した空気感が好きだ。 張り詰めているこの緊張感が好きだ。 教室では、キャンキャン吠えているあの昌でさえも今は静かに精神を落ち着かせている。 弓を持ち矢を構える。 耳元では、ギシギシと弦が音を立てる。 指を放せば、真っ直ぐ矢が飛び出す。 この感覚は、なんとも言えない気持ちよさがある。 みっちり3時間、練習を終えて部室に戻り帰り支度をする。 あっ、これ出さないと。 のばらのトートバッグを見て、のばらを思い出した。 あの女は大丈夫だろうか。