誰か、のばらの取り扱い説明書を俺にくれないか。
まったく、のばらの考えてる事が分からない。
『ゲーム……するのか?』
"うん。今、一時停止中だけど"
ああ、なるほど。
おおかた、練習から帰ってきてゲームを始めたが俺からの電話があった事を思い出してとりあえず電話してきた。
って、ところだな。
『あー、そう。続きをどうぞ』
"じゃ、また明日"
くそ、躊躇なく切りやがった。
可愛くねぇな。
でも、ゲーム中に俺を思い出して中断してまで電話を掛けてきたのばら。
あんなに大好きなゲームを中断してだ。
やっぱり、のばらは可愛い。
そうだな。
俺は、多分他の人よりずっとずっとのばらを見てきてる分、のばらを分かってるのかも知れない。
のばらと付き合っているからこそ、のばらが何を考えてて、何を思って、どう行動するのかが無意識に分かってしまう。
それは、自然に身に付いた俺だけの特技かもしれない。
間近で見られる俺だけの特権。
あーあ。何か、いいな。こういうの。
今頃、のばらはコントローラーが壊れそうなくらい連打してんだろうな。
そんな姿を想像すると、笑えてくる。
俺、のばらの事わりと知ってんじゃん。
のばらもそうだといいけど。



