『んー?兄ちゃん鳴ってる』
あれから、家に帰る途中のマンションの三階、のばらの部屋を見ても明かりは付いていなかった。
そこで、もう一度のばらに電話かけても出なかった。
おかしい。
ふいに、ラインを見てみるとさっきまではついていなかった既読がメッセージについていて、無事である事はわかったので、大して気にせずに帰宅した。
夕飯も終わり、リビングのソファーでテレビを見てたら、ダイニングテーブルに置いていた俺のスマホが鳴った。
『のばらちゃんだってー』
ひょいっと弟が、俺に向かってスマホを投げる。
なんて、危ない奴だ。
落としたらどうしてくれんだ、コラ。
『…はい』
"あー、波留。ごめん。電話くれたでしょ?どーしたの?"
まったく、この女は能天気である。
『いや、別に……今日何かあったのか?』
"今日?何も…、ただ練習があっただけだけど"
……………あっ。今日、水曜日。
あー。いや、うん。…………。そうですね。練習の日でしたね。



