衣替えをして、校舎内では涼しそうに半袖のシャツになっていたり、学校指定のポロシャツを着ている生徒が各々の時間を過ごしていた。



『はぁー。あっちー。ついこの間までは涼しかったのに』



俺の前の席の昌は、胸元を掴み空気を送る為にシャツをパタパタしている。



この学校は空調設備は整っているものの、ある程度の気温になるまで作動してくれない。



クラスの半数は、昌と同じ事をしたり、うちわで仰いだりして暑さをしのんでいた。





『波留はよく平然としてられるよな。暑くねぇの?』



かくゆう俺は、体温が低いらしく夏の暑さには動じなかったりするわけで。



『別に、普通』



『まじ?羨ましいわ、何なのその体質』



早くも暑さにやれている昌は、さっきっから文句しか出ないらしく逆さてるてる坊主を作ろうぜ!なんて言い出した。