―…葵はこの時、先生に言われたことを思い出した。 国語の時間のことわざの勉強のとき先生が言った 『後悔先に立たず』ってこのこと? 葵は今、大翔くんに言ったことをとても後悔してる。 大翔くんより後に生まれてきたのも 口に出して言っちゃったことも 今さら後悔しても遅いのに―… 「…あっそ。じゃあ勝手にすればいいじゃん。」 「大翔くん…ごめ……」 「そのかわり、オレはお前のことなんてもう知らないからな。」 大翔くんからの言葉は 葵に息をするのも忘れさせるほど痛かった。