「どうせ、離したら逃げるだろ」



そんな当たり前なこと言うもんだから驚いた。




「当たり前でしょ」



「だったら、離さねぇ」



は!?

この人何様...!?


もうこれ一生離してくれないパターンだ。


「わかりました。逃げないですから、だから離してください」


そういったらその男の人は離してくれた

その隙に逃げよう...


と思ったらまた掴まれた。


「バレバレなんだよ」





む、むかつく。


なんなの!?この人。



「もう、わかりましたから!」


もうこの人には勝てない。

さっさと帰るために早く切り抜けたい。



そういうと今度こそちゃんと離してくれた。



「なんで泣いてるかは言いたくなかったらいい。...でも逃げんなよ」


失礼なヤツ...


それに俺様。


「あなたには関係ないと思いますけど」



私はずっと俯いていたけど失礼なヤツの顔を見てやると思って顔を上げると


そこには、“超“がつくほどのイケメンだった。


ダークブラウンの髪色に女の子のような綺麗な肌に切れ長な目にスッと通った鼻。

すべてが整っていた。

これぞ“イケメン”だ。

おまけに身長まで高い。


177cmぐらい?


でも、凍りついてしまうほど冷たい目をしていた。



何もかもに絶望したような目。




私は一瞬びっくりしたけど何も変わらない。


失礼なヤツには変わりないのだから。


男の隣にいた見た目は愉快そうな人は失礼なヤツには負けるけど普通にかっこいい。


そんな彼はニコリと笑っていた。


なにコイツ。


普段ならこんな奴らとなんて絶対関わらないのに。