急いでベットから立ち上がろうとした時


「キャ」


私の小さな悲鳴とともに私の体はまたもや翔琉の腕の中にすっぽり。



「な、なにすんのよ!!」


急いでる私は怒り気味。



「んん...」


そんなのお構い無しに私を抱きしめて呑気に寝ている翔琉。


まだ、寝てんのかい!!



無理矢理離れようとするけど無意味。


男の人の力...いや、普通の人だったらともかく族の総長ともなるとさすがに振りほどけない。




「翔琉...お願いだから離して」



ほんとに遅れちゃうよ...!!


「お願いだから、行くな...行かないでくれ...花菜」


花菜?


誰それ。

誰かと間違ってるよね?



悲しい顔してそんな事言われると身動きが取れなくなる。