それから全ての授業が終わり、帰り支度をしていると3人の女の子たちが私をトイレに強引に連れてきた。




ナニコレ。



こんなことされたのは初めてだった。


さすがに中学ではこんなことしてくるやつもいなくて大丈夫だっておもってたのに。



トイレにリンチかよ。


普通、体育館の裏とかじゃない?


こんな時に冷静でいられる自分が怖くなる。


「なに?早く帰りたいんだけど」


いや、帰りたくはないけど


ここはこうでも言っておかないと。



「あんた、存在自体が鬱陶しいのよね」



真ん中にいたリーダーらしき人がそういった。




そりゃ、どうも失礼。



生憎、私も存在したくてしてるわけじゃないんだよね~


「で?」



私がそう言い返すと女の子の顔はさっきよりも怒ったような顔になって



「あんたいい加減にしなさいよ!!あんたなんか生まれてこなければよかったのにね!大嫌いよ!!」



《うるさいわね、あんたなんか生まなきゃよかったわ!》


《静かにしなさい!あんたなんかもらわなきゃ良かったわ!!》



二つの言葉が私の頭の中に蘇る。


思い出すだけで涙が出そう。





「...ごめん」



私はそうだけいうとトイレからダッシュで教室に戻ってカバンを持って外に出た。




────────



「ち、ちょっと、加奈子言い過ぎじゃない?」



「そ、そんなことはないわ!」


「あんな顔した水原さん初めて見た...」



そんなことをトイレで話していたことを私は知らない。