毎日毎日、翔流の手を握っては


懐かしい思い出話をしてる。


私もこの時間は少し楽になれる。



翔流が楽しそうに聞いてくれるような気がして...



今日もそのつもりで病室に入った。


「翔流~、来たよ」



いつものように翔流の横に座って


手を握る。


でも、今日はもう何も話す気になれなかった。


だって、今日の夜には決断しなければならないから。