「どうしてなんだよ...」


そういって翔流の横に座る。


「俺、お前が聞いてるって思って話すからな」



もちろん、返事はない。


「愛優ちゃんが好きなんだ...
でも、別にお前から奪おうとか
そんなことは考えてない。
入る隙なんか1ミリもねぇしな。でも......
もし、お前に何かあったら俺がもらう。

だから...早く目覚ませよ
愛優ちゃんが可哀想だろ?
泣いてる愛優ちゃんを抱きしめられるのはお前だけなんだよ。

愛優ちゃんを心の底から
笑わせることが出来るのはこの世でたったりひとりだけ...翔流だけなんだよ。」



だから......翔流


早く戻ってこいよ。


ここまで翔流が惚れた女を見たのは初めてだった。


花菜の時もここまでは惚れなかった。


あの翔流が自分の命を捨ててまで助けたい人ができたなんてな...



俺は嬉しい...けど


同時に切なくもなる。


だって、別れる可能性なんて少なすぎるだろ?


俺はお前達を応援することにしたよ。


だから、早く戻ってきて惚気てくれよ