｢では、私はまだ仕事がありますので...｣


そういうと、お医者さんは部屋から出ていってしまった。


私もいつまでもこんなところにいられないや。


泣いてばかりもいられないのに...

これぞとばかりに溢れ出る涙を止める事はできなかった。


あの時、私なんか助けなきゃ...


｢うぅっ...翔流っ。好きだよ...大好きなのに｣


誰もいない部屋で静かに呟いた。


結局、しばらく部屋で泣き続けた。


｢さすがにもうでないとヤバイよね...｣


ガチャっとドアを開けると


壁に寄りかかって私を見て


來輝さんがいた。