「か、ける..とは...誰な...んだ?」


父親が殴り疲れたのか息を切らしながら
ソファーにドカッと座った。


私の顔はきっと傷だらけ。

鏡で見たくもない顔になってる。


言うわけない。

翔流と過ごした日々は私にとって

とても大切な思い出だから。


そう、思い出...。


思い出になってしまうのかな?


もう二度と翔流と会えないのかな?


「早く言えっ!」


ビクッ


父親は少し声を荒らげた。


その声に恐怖を感じたけど喋らない。