「コイツ、拾ってきた」
「また遊びか?」
今度は赤色の髪の毛が話してきた。
プレイボーイなんだね。
そんな感じはするけど
「ちげぇよ」
アイツはしっかりと答えてくれた。
よかった、遊びじゃないんだ。
別に遊びでもよかったのに遊びじゃないと知ってホッとしている自分がいた。
「かーわいー!なんて名前!?」
唯一の女の子が私に話しかけてきた。
女の子に話しかけられるなんて久しぶり。
「...水原愛優です、高校1年です」
でも、どうせこの人も裏切るんだ。
私の過去を知ったらみんな逃げていく。
「わぁ!!名前まで可愛いじゃん!私、山田 咲良(やまだ さくら)同じく高校1年です!よろしくね!」
そういって彼女は私には眩しいくらいの笑顔を向けた。
可愛いな...咲良ちゃん。
私もこんなに可愛かったらみんなと仲良くなれた?
「よろしくね」
そういってニコリと一応スマイル。
うまく笑えない。
心の底からなんて笑えない。
「じゃあ!みんな自己紹介でもしよーぜ!」
私に電話番号を教えてくれた人がそういった。