「俺も悪かった。ついカッとなってあんなこといっちまったけど本心じゃねぇから。」
俺もずっと謝りたかった。
ガキみてぇに意地張ってても何も変わらない。
愛優はこんなに俺に正面からぶつかってきてくれる。
でも、それがたまに怖くなる。
いつかそれがなくなってしまうようで。
「それと、言ったろ?」
「え?」
覚えてないのか?
「お前は俺が守ってやるって」
これはこの先も守っていきたい。
「...ありがとう。」
そう照れたように言う愛優を見ていると心が温かくなる。
「翔琉がいなかったら私また...」
でも、まだ少し不安もあるみたいだ。
ったく、世話の焼けるヤツ。
そこも愛優らしいけどな。
「バーカ、心配すんな」
そういってデコピンした。
「もうっ!痛い!」
なんだ、元気じゃん。
「ほら、帰るぞ」
俺は笑いながらそう手を差し出した。
愛優は俺の手をギュッと握り返して
二人で帰った。