「チッ、なんだよ。」
そういうとあの男は去っていった。
二度と近づくなよ。
という思いも込めて睨んでおいた。
「あの...」
愛優が何かを言おうとしている。
「お前だから助けたんじゃない」
そんな意地を張ってしまう俺はガキみてぇだ。
また、愛優を傷つけたかもしれない。
でも、愛優は
「そんなのわかってるよ...痛いほどわかってるわよ!でも嬉しかったんだもん...!ごめんなさい。あんな事言って...」
なんでお前が謝んだよ...
悪いのは全部俺なのに。
やっぱり愛優は他の奴らとは全然違う。
もちろん花菜とも。
「あんな事言ってもう会えないと思ってた。酷いこといって傷つけたし...それでも翔琉は私を守ってくれた。それが1番嬉しかった...っ!」
俺は愛優を傷つけたのに...
なんでそこまで言ってくれんの?
俺は愛優を守れたか?
愛優はそういいながら涙を流した。
なんで俺のために泣いてくれんの?