俺は愛優のところまでいき、声を出さないように口抑えて、可哀想だけど地面に押さえつけた。




ごめんな、愛優



「誰だよ、お前っ、ってお前...!!」


あの男はオレを見て動揺している。


そりゃ、ビビるよな。


この前、ボコやった奴がここにいるんだから。



「お前、愛優どこにやったんだ?」


お前みたいなクソに誰が教えるか。


あんな繊細でか弱い愛優を...


でも、俺は傷つけてしまった。


会う資格もないと思っていた。



「愛優は俺のだ。とっとと失せろ」


でも


どうしても考えてしまう。


頭から離れないんだ。


愛優の笑った顔


愛優の泣いてる顔


愛優の困った顔


全てが頭に焼きついて離れない。