とてつもない恐怖が襲ってくる。



怖い。



「早く見つけろよ。俺の愛優なんだから」


愛優って私のこと...?


まさか、ね...?


誰もあんたのじゃないわよ!!


「いたっ」


慌てすぎて木で足を擦ってしまった。



「ん?なんかいたか?」


しまった...あの男が私の存在に気づいたかもしれない。


逃げようにも動けない。



どんどん近づいてくる足音。


もう終わりだ...


そう思った瞬間


「キャァ!」


誰かに口を抑えられて、地面に押さえつけられた。



でも、優しい押さえ方だった。



こんな優しい押さえ方あの男はするわけない。