「愛優...愛優...」


プチプチッ



興奮気味にあの男は私の制服のボタンを外していく...。



「やめて...っ!!」


そういってもこの男は聞きもしない。




もうダメだ...そう思って目を閉じた瞬間


バキッ

そんな音が聞こえた。


私は目を疑った。



だって、目の前にいたあの男が倒れていたから。


え...?



「ったく、お前はバカか?」



なんで...?



なんで、あんたがここにいるの...



居場所なんて伝えてないのに。



私は安心してまた涙がてできた。



私、こんなに泣き虫だったっけ?


私の胸元があらわになっているのを黙って直してくれるアイツ。


震える体は止まらない。


そんな時、優しく暖かい温もりに私は包まれた。


あれ...?

私、拒絶反応でない。

不思議だな...

それどころか落ち着く。


「大丈夫だ」


そんな言葉で普段なら安心しないのに

なぜか安心することが出来た。


フワッ


急に体が宙に浮いた。



私...いま何されてる?



「ねぇ、どこに...?」


「お前、どうせうち帰りたくねぇんだろ?」



その目には全て見透かされてるような気がして何も言えなかった。



どうせ、帰ってもいいことはないし。



「...うん」



そういって連れてこられた場所にはバイクがあった。