溺愛の桜

「今回は、何ヶ月続いたわけ?」

「3ヶ月。」

「「み、じ、かっっっ!!!」」



口を揃えて驚く二人。

恥ずかしすぎて、もういっそ人生をやり直したいとさえ思った。



「朋奈、うちらも姉ちゃんみたいにそろそろ結婚も考えちゃう年頃じゃん?そんな付き合いばっかりしてちゃダメだよ?」

「ごもっともでございます・・・。」

「誰にだって欠点はあるんだから。少し嫌な所見つけたからってそれは個性でもあるんだから好きなら受け止めてあげなきゃ!」

「はーい。」



千尋の言う通りだ。

いつまでも遊んで暮らしていたいわけではない。

結婚して子供を産んで幸せに暮らしたい。

朋奈にもそんな夢がある。

それにはまずこの性格を何とかしなければならないのだ。



「受け止める限度はあるけどね。笑」

「うん、わかってる。笑」

「次を見つけよ!ちゃんと好きになれる人を!」



人生をやり直すよりもこれからを変えていく事が重要。

そんな言い振りに朋奈も自信を取り戻してきた。



「頑張る!って言っても、社会人になるとそんな簡単な出会いってないんだよね〜。」

「思い立ったらすぐ行動!彼氏に男紹介してもらうの!」



そう言うと、千尋はスマホを取り出して彼氏にラインを打ち始めた。

半年ほど前に、飲み会のお店で偶然知り合った人らしい。

出会ってから付き合うまでは早かったが、今も交際は安定している。