君の声を

隣同士だった家
 
窓越しにこはるが最後に言ったんだ。

「私は歌を歌うのが好きなの。
一人で歌うのは寂しいの。
春樹と一緒に歌ったらとっても楽しいんだ!大きくなっても二人で歌っていようね。」

「あたりまえだろ!
小春の気が済むまで一緒に歌ってやる!だから、大きくなった結婚しよう。」

小さかった僕からでた純粋な言葉。

「なら大きくなった時、私の歌に気づいてね。」

そう言ってこはるは引っ越していった。