君がくれた「言葉」

…へ?

ちょ、ちょっと待って。

「…ええっ!!りぃちゃん!無理だよ~っ!!」

背が高くない私がこんなところに入ったらつぶれちゃう!

「だって見てみたいんでしょ?俺もちょっと気になるし。
大丈夫!腕つかんでれば平気だから!」

いたずらっ子みたいに笑うりぃちゃん。

…でも…。

気になるけど、あのなかに入っていく気力はないよ~!

やっぱりやめる、と言おうとしたそのとき、強く腕を引かれた。

「…ひゃぁ!ええ!!りぃちゃん!」

私より全然背が大きい、180㎝くらいのりぃちゃんは教室のなかをぐんぐん進む。

「恋乃美ー?腕つかんでてね?それとついでに結佳、呼んでこよ?俺もさーくん呼んできたいし」

…なるほど!今日一緒に食べるひとはさーくんだったんだ!

ってそうじゃなくて!

「うぅー、早く呼んでご飯食べよー?」

もう転校生さんなんていいからぁ…。

周りには人、人、人で転校生さんを見たいことより、早く静かな場所に行きたいという思いの方が強まってしまった。

「ふっ、転校生見なくていいの?でもまあ、お昼も時間ないし、二人呼ぼっか」

「うんー…」

人に潰されようにしっかりりぃちゃんの腕につかまった。