書店へ着くと、いつもの優しいおじいちゃんがいた。

「お、おじいちゃん!バイト、やるよ!」

舞はレジに身を乗り出した。

すると、落ち着いたトーンで、

「ほう、本当かい?助かるねぇ」

と言った。

ラッキーなことに、私が常連でおじいちゃんは私のことをよく知っているため、履歴書とかもすぐに済んだ。

適当にシフトをくんで、仕事内容も教えてもらう。

かなり大雑把に。

「でも本当にいいのかい?小さくて古い書店じゃ、時給も「いいのいいの!!」

おじいちゃんが言い掛けているところで、私は立ち上がっていった。

「ほほ、そうかいそうかい、たのもしいのぉ」

こうして私のバイト生活が始まった。