「ほら、早く行くよ」
「えっ、は、はい」
急いで家まで送ってもらい、濡れながらも家につくことができた。
「あ、あの、ありがとうございました!ちょっと待っててください!」
とりあえず玄関まであがってもらい、タオルを取りに行く。
すると、母親が出てきた。
「あら、帰ってたの?雨大丈夫だった?……あら、」
お母さんが和田さんの姿を確認する。
「どうぞあがっていって?雨で濡れたでしょう?風邪引いちゃうわ、お風呂も入っていって?あ、どうせなら泊まっていって「お母さん!」」
絶対勘違いしてる、違うから!
「バイト先の先輩だよ、送ってもらっただけだから!」
「あら、そうなの?でも、このまま帰すのもかわいそうじゃない?」
…そ、そうだけど…。
「俺のことは気にしないでください」
