羽根を持つ日まで


あれからどれくらい経っただろう……暴れる気力さえなくした私は、ただただ、ボーっと鉄格子の中から見える薄暗い景色をみていた。

すると馬車は止まり檻の鍵が開けられた


「出るんだ」

私は言われた通りそこから出ると


「でっかい……」


思わず口から思っていたことが出てしまった。しかし、それほど大きい城だったのだ


「さあ、ついてこい。」


乱暴に手首に繋がっているロープを引っ張られ言われるがままに騎士についていった