羽根を持つ日まで


執事が見えなくなったのを確認した騎士は
またもや乱暴にロープを引っ張った。

「もたもなするな。早く来い。」


騎士はどんどん階段を下りていき私は城内の地下牢のようなところに閉じ込められた。


ガシャン……ッ



牢の鍵が閉まる乾いた音が地下内に響いた。


騎士は階段を登りどこかへいってしまった。



牢内はとても薄暗く明かりは天井に吊るされたろうそくだけだった。ポツン……ポツン……と、どこからか一定の速度で水が滴り落ちてくる音がし、少し肌寒く、まさに孤独を感じさせるには絶好の場所だった。


ツーっと頬を涙がつたり私は角の方にうずくまり人知れず泣いていた。