橋本先生はちょっと舌打ちをして、「そのまま座ってろ」と言う。


 棚の中から救急箱を持ってきて、あたしの座るベッドの隣に腰を掛けた。


「ほら、腕出せ。そんな下手なのじゃ治るもんも治んねぇぞ」


「やったー!先生やっさしー!」


「うるせぇ」


 渋々と橋本先生は、私の腕から包帯を巻取る。


 なんだかんだ言って、私のことを気にかけてくれるのが嬉しい。


 橋本先生のこういう所、すごく好きだなぁ。