2人ともあのときの警官服ではなく

ジーパンにチェックシャツといったような

超ラフな格好をしていたからだ。






署に行くのをためらっていた私だったが

少し安心した。





ワゴン車にチェックシャツって............

警察も意外と普通やな…………

と、しょうもないことが

頭の中をぐるぐるしていた。






署に向かう車の中では

たわいもない話をしながら

窓の外の景色を眺め、

蓮のことを考える。









思ったより早く着き、

狭い部屋に呼ばれ

調書の作成がはじまった。






出会いから今、そして彼の性格まで

とにかくいろんなことを聞かれた。




私は私が思うとおりに淡々と答えた。





警察の人に恥ずかしがることなく


「彼は私の大好きな人です」


と、胸を張って言えるくらい

私は蓮のことが好きだった。







そして帰り際、

「蓮くんはだいぶ落ち込んでいて、

あなたにすごく会いたがっているから、

一度、留置所に面会に来てあげてね。」



と、言われた。