――「アホね、そんなの愛情に決まってんでしょうが」

お昼休み、お友達の蘭子(らんこ)にそう言われ握っていたフォークが滑り落ちる。

「あ、ああ、ああああああああいああ」

「落ち着け」

だってあ、愛情って何!?あたしと椿はただの幼なじみで!えっあのえっ!?

「まさか、気づいてなかったとは。私から見るとあんた達の関係はまさに恋人だけど?」

ありえねー。だって、私が椿を好きなのはまぁ、よしとするけど椿は私のことは好きな訳……え!?

よしとするんじゃねぇよ花流ぅぅぅ!!!

もうダメだ、とばかりに机に顔を伏せる。

「気づいたんならもう告白するっきゃないでしょう」

「無理、あたし蘭子じゃないもん」

ちびちびとお弁当を食べながら話していたら蘭子が顔を近づけてきた。

「取っておきの作戦……やってみましょうよ」